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2.05.2017

アマトリーチェの子供への支援

 haja&Chi
イタリア ヴァイオリン チェロ 作家
永石勇人 清水ちひろ

先日、クレモナにて昨年中部イタリアを襲った地震によって被災した子供達の小学校復興基金のためチャリティーコンサートが行われました。
日本からヴァイオリニスト二村英仁さんとドイツからヴィオリスタ山中保人さんが演奏にかけつけました。
アマトリーチェはこの冬70年ぶりの大雪にみまわれイタリア全土で皆が心を痛めています…。1日も早い復興を心よりお祈りします。


コンサート後は二村さん自ら出入り口にて募金の呼びかけ。

2.01.2017

Isserlisクレモナへ再び!


haja&Chi
イタリア ヴァイオリン チェロ 作家
永石勇人 清水ちひろ

1月20日の夜チェリストSteven IsserlisがOrchestra da Camera di Mantovaとクレモナへ来ました!
数年前のコンサートシーズンで、同じポンキエッリ劇場へ来て以来です。
チャイコフスキー Andante cantabile
ハイドン Concerto per violoncello e orchestra n.2
チャイコフスキー Variazioni su un tema rococo' per violoncello
ハイドン Sinfonia n.48 "Maria Theresia"

どの曲も素晴らしく、オケからの提案で、最後の2曲は順番を入れ替えソリストと一緒に大喝采の中コンサートは終りました。




終演後、楽屋へ行き挨拶をしたら快く一緒に写真を撮ってもらいました。プログラムには"Arigato! Steven Isserlis"とサインも頂きとても素敵な夜を過ごしました。
またクレモナに来てくれることを願います♪

7.17.2016

古川展生さん クレモナで演奏

haja&Chi
イタリア ヴァイオリン チェロ 作家
永石勇人 清水ちひろ


 先月、東京都交響楽団の主席チェロ奏者の古川展生さんがクレモナにてコンサートを行いました。




 昼過ぎにクレモナに到着した古川さんはクレモナのメイン通りガリヴァルディ通りにあるステファノ・コニアさんの工房でリハーサル&コンサートの準備。
夕刻、旧市街の真ん中にあるフィーロ劇場付属のサロンにてコンサートをしました。
曲目は

 お弟子さんの岡本梨紗子さんも一緒に演奏され、古川さんと一緒にブダペストより旅をされていた日本の方はもちろん、クレモナのお客さんもとても喜んでいました。私はクレモナのご老人達の近くで聴いていたのですが、おじいちゃんたちにはバッハはもちろんですが、やはりデュオのボッケリーニがとても気に入った様子でした。そして初めて聴いたであろうドッツァウアーのその技巧には驚かされました。





 コンサート後は皆さん仲良く夕食会。食後、岡本さんが会場管理人さん、コニアさんにそれぞれイタリア語で感謝の気持ちを伝えると皆さん大変喜ばれとても和やかなムードで閉会となりました。




 翌日、地元の新聞にも掲載されクレモナ人の喜びようが伝わりました。

 短いクレモナ滞在でしたが、古川さんを通じてたくさんの方にお会いして演奏もお話もきけてとても有意義な時間を過ごしました。
 
 観光客はもちろんですが海外よりミュージシャンの方がまた来てくれると嬉しいなぁ♪と感じています。

ちひろ

3.27.2016

ふたりのマエストロ 

haja&Chi
イタリア ヴァイオリン チェロ 作家
永石勇人 清水ちひろ

『ふたりのマエストロ I Due Maestri』

 2016年5月18日に銀座ヤマハ・ホールにて、日本を代表するチェリスト宮田大さんと一緒にレクチャーコンサートを行います。


”ふたりのマエストロ”のフライヤー


出演
永石勇人 liutaio
宮田大 cellisto
森田啓佑 cellisto
鳥羽亜矢子 pianista

宮田さん、森田さんがそれぞれ永石作の2本のチェロを使用します。

使い手である奏者と作り手の作家によるコラボレーション企画です。
それぞれの道を極める『ふたりのマエストロ』…。
チケット一般発売は週明け3月30日水曜日からです。

皆様お誘い合わせの上 ぜひこの機会にお買い求めください。

チケット購入はダイレクトにメール:
cellaiohaja@gmail.com
もしくは公式サイトよりチケット・サービスをご利用ください。


1.14.2016

ジーザス・クライスト・スーパースター


haja&Chi
イタリア ヴァイオリン チェロ 作家
永石勇人 清水ちひろ

クレモナにまさかのジーザスです。
 
ちょっとシブいジーザス



 数年前のキャッツに引き続き今年の冬はジーザスでした。
もしかしたらイタ語できけると楽しみにていましたが、Englishでした。
 生バンドが中央の回転台で弾き続け、ハデな照明と狭い分だけ立体的にした舞台。電光ボードを駆使した演出。メインのアーティストはイタリア人に。アクターもイタリア系が多かったように感じました。


メインテーマはもちろん70年代コスチュームで



 イタリアほどマリア様+キリスト様の肖像をみかける国もないと思いますが、舞台にキリストが登場した時のあの興奮のしようはもの凄い。キリストがでるたびにしつこいぐらいの拍手喝采。
まさに♪Hosanna Hey sanna, sanna, sanna, Ho♪。
 
 そしてまたオペラ劇場でミージカルとは何ともおつなもの。やれば何でもできるテアトロ・ポンキエッリ。


ヘロデ王 色気のある役者さん。表現力が旺盛。


 そしてお客のノリが良いのにビックリです。あのクレモナおじさまとおばさまがまさか一緒に歌うとは・・さすがロイド・ウェッバー。
♪
Jesus Christ
Jesus Christ
Who are you? What have you sacrificed?
♪


という事にて、久々のジーザスでした。



勇人

12.23.2015

交響組曲ドラゴンクエスト

haja&Chi
イタリア ヴァイオリン チェロ作家
永石勇人 清水ちひろ

 日本が生み出した名作のRPGです。
シリーズ最高傑作とされる”Ⅲ”は小生が初等科の1年だった頃。


堀井雄二 鳥山明 すぎやまこういち
素晴らしいアーティストが生み出した作品


 フィールドは地球の世界地図。ユーラシア大陸、アメリカ、アフリカそして日本まで・・世界を旅する物語です。
 この作品全般に使われたのがすぎやまこういちのバロック、古典風のBGM。
8bitながら全編でチェンバロと弦楽器の音がきこえてくるようでした。

 小生が人生で初めて手にしたCD、”DQ4”のオーケストラヴァージョンはイタリアにきた今でも大事にしています。いつの日か、ヨーロピアンが集まったフェスタでこのCDをながしたところ。。”綺麗ね!”と絶句。作曲家は誰?何世紀の人??とまさかゲーム音楽とは思ってなかった様子でした。

 そんな、思い出の音楽を25年近くたった今、小生の技術を活かして形にしました。

今でも覚えているあのCM。

”?!! スライムたちが・・・”です。





 モンスターのなかで最高の知名度と愛くるしさ、ふくよかなその存在感。

キングスライム。





 楽器はヴァイオリン。最高の南チロルのイタリア・スプルースとクロアチアの重くない楓、そしてイタリアの古典オイルニス。ストラディヴァリの赤と言われる自然顔料”ラッカ”を使用し工芸品としても流通しているヴァイオリンを超えるものに仕上げました。






 デザインはAntonio Stradivari 1726 "Chanot Chardon"。あのJoshua Bellが若き日に弾いていたヴァイオリンです。
 Conerless violinとしても有名なこのヴァイオリンはヴィオリーノ・ダモーレが姿を変えたもの。




Stradivariオリジナルの"Chanot Chardon 1726c"
シカゴの老舗
Bein&Fushiにて



 そして今年の春、よい出会いがありました。

日本センチュリーのヴァイオリニスト高橋宗久さんにドラクエコンサートにて楽器の紹介と演奏をしていただきました。もちろん指揮は”すぎやまこういち”先生です。


左:すぎやまこういちさん 右:高橋宗久さん


永石勇人

10.25.2013

クレモナ新名所で大活躍の日本人VIOLINISTA♪

haja&Chi
イタリア ヴァイオリン チェロ 作家
永石勇人 清水ちひろ

 
展示スペースにて

 9月14日から一ヶ月続いたストラディヴァリ・フェスティバル。
新しくできたヴァイオリン博物館Museo del violinoを舞台に毎週コンサートやコンファレンスが行われました。
 今までお役所、絵画館、制作学校にバラバラに展示してあったクレモナ市の弦楽器コレクションやトリエンナーレコンクール優勝者楽器などが一カ所に集まった新しい博物館です。










 館内には展示スペース以外に音楽ホールアルベーディ音楽堂も作られました。
ホールが新設された建物は、私が制作学校としてこの建物に通っていた当時、『体育館』でした!?
 音響設計は永田音響設計の豊田泰久さんによるものです。
 ホールの高さを維持するため地上よりかなり掘り下げられた場所に舞台はあります。
天井や壁は元々あったものにお色直しが施され、新しいホールに馴染んだかたちで生まれ変わりました。








 10月13日にこのホールにてフェスティバルのグランフィナーレを飾ったのはLena Yokoyama&Anastasiya Petryshak、日本人とウクライナ人のヴァイオリンデュオでした。


プログラム
Duo concertante op.57 n.1 di Charles- Auguste de Beriot
Adagio, Fuga di Bach (Sonata n.1 per violino solo in Sol minore BWV1001) by Lena 
Ciaccona di Bach (Partita n.2 per violin solo in Re minore BWV1004) by Anastasiya
Duo concertante op.57 n.3 di Charles- Auguste de Beriot



緊張の一曲目…
 コンサート後、横山令奈さんにお話を伺いました。

 元々二人はサルヴァトーレ・アッカルドの門下で、ラウラ・ゴルナ門下でも一緒でした。2013年春、ニューヨークで行われた弦楽器フェア・モンドムジカの出演依頼がきっかけで先生の勧めもありデュオを組む事に。
毎年クレモナ市民が招待されるコンサートおオマッジョ・ア・クレモナでもポンキエッリ劇場にて二人で演奏し、それを聞いた劇場コーディネーターより今回のフェスティバルでの演奏依頼につながりました。




Anastasiya Petryshak
 コンサート本番では博物館に展示してある楽器の中からストラド1727 ”ヴェスヴィウス”を横山さん、デル・ジェス1734 ”スタッファー”をアナスタシアが使用。


 


『2本の楽器を前日のリハーサルで試奏し、2人で相談して最終的に演奏する楽器を決めました。ヴェスヴィウスは深くあたたかい音、スタッファーは艶のある澄んだ音が特徴的でした。』

シャルル=オーギュスト・ド・ベリオのコンチェルタンテは1番の一楽章が終わった時点で拍手喝采の素晴らしい演奏でした。



Lena Yokoyama

 デュオの間にはそれぞれソロ曲を披露し、締めは1番とはまた違った性格を持つベリオの3番を演奏。
コンサート中、観客もとても楽しかったようで、度々拍手喝采となりました。
『クラシックのコンサートだから堅くという事ではなく、素直に楽しんでいただけて嬉しいです』
大きな拍手に包まれ2度のアンコールに応えた二人。
一ヶ月に及ぶフェスティバルの締めくくりに相応しいコンサートでした。

 
 





 今はヴァイオリンデュオ、ピアノデュオ、そこへチェロを加えたトリオに、ブリュッセルでのオーケストラ…クレモナではコーラス「コスタンツォ・ポルタ」が運営する子供達に楽器を教えるコースの先生もしている横山玲奈さん。

『8年目を迎えたイタリア生活。住み慣れた大好きな町クレモナ。クレモナでの活動はもちろんですが、活動範囲は狭めることなくこれからもイタリア以外の国にもコンサートで訪れたいです』




横山レナさん


 このインタビュー後、ミュージアムの展示楽器を維持する一環で定期的に楽器を弾く仕事に就任した横山さん。


 今後も若き日本人ヴァイオリニストの活躍に期待です!

Facebookページ▶https://www.facebook.com/lena.yokoyama






Chi(清水ちひろ) https://www.facebook.com/hajaandchi?ref=hl

8.02.2013

2CELLOS クレモナLIVE

haja&Chi
イタリア ヴァイオリン チェロ 作家
永石勇人 清水ちひろ


ビュッフェと何杯飲んだか覚えていないプロセッコ



 今年で3年目になる”L'altro lato del violino”



 真夏のクレモナの美術館中庭を舞台に、アペリティーヴォを楽しんだ後の弦楽器によるライヴコンサート&夜の美術館開放という画期的なイベントです。
 
 夕暮れの明るい空の下イタリア風卵焼きや煮豆、フォカッチャ、冷静パスタに鶏のグリル&冷えた白ワイン…。
連日の暑さで弱っていた胃もこの日は復活!

 




 そこへ先日、日本でもテレビCMに出演して話題の”2CELLOS”が来ました!
 

liveの終わりには弓の毛が半分ぐらいに・・・


通常は当日券のみですがさすがの人気のためか今回は前売り券が発券されるほどでした。もちろん完売したそうです。
 チケット売り場のお姉さんも事前にyoutubeで彼らの演奏を見たそうで「すごくカッコいいのね。私もチケット買っちゃったわ。でもどうやってこんな小さな町に呼べたのかしら?」とコンサートが始まる前から仕事そっちのけで一緒に大騒ぎしました。


 




 当日、8時に始まるアペリティーヴォに合わせて会場へ到着したのですが、クレモナでは珍しい人の山が美術館入り口にはできていました。
  
 9時始まりの予定だったライヴは少し遅れての開始となりましたが300席の指定席は満席です。



 穏やかな1曲目なのに小さな子供もお年寄りもなぜか大盛りあがり。
2曲目からはすぐにアップテンポのノリノリの曲へ。
Lukaのイタリア語での挨拶に会場はさらに熱くなり、時には曲に合わせて手拍子も。
Stjepanも負けじとイタリア語を披露。
ドラマーも加わりライヴはさらにヒートアップ!!黄色い声援でここが美術館とは思えない雰囲気です。 


 
Michael JaksonやU2、Coldplayなど誰しも聞いた事のある曲が次々と飛び出します。
アンコールにも応え最後はスタンディングオペレーション!若い女の子の声援にStjepanはウィンク☆
さらに盛り上がる会場。怒濤の1時間でした。

カメラマンの数が多かった事と、イタリアのいい加減さも手伝い私も皆に紛れて最前列へ滑り込みステージを撮影。





 ライヴ後も写真やサインを求める観客に応じる二人。


 


 女性客に混じってCDを持って来た男性客も見えました。
自分はロックグループのライヴに来たんだなぁと体感。

 苦手な英語で二人に話しかけサインも写真にも応じていただきました。
インクが出ずに困っているLuka

 Lukaはすぐに私が日本人だと気がつき「お疲れさまでした!」と日本語で挨拶
 



そして別れ際にも「またね!」と愛嬌を振りまく余裕さえありました。




 


これからの活動の動向が気になる若者2人です。


Chi(清水ちひろ) https://www.facebook.com/hajaandchi?ref=hl





4.01.2013

ラテンアメリカ・バロックのかほり


haja&Chi
イタリア ヴァイオリン チェロ 作家
永石勇人 清水ちひろ


 中南米は熱いです。

 楽器製作者の友人も近年ふえ、独特の観点と感性で小生も驚かされっぱなしです。
近年イタリアにも中南米のミュージシャンも多く、クレモナでもコンサートに出会う機会が増えました。

 今回はクレモナでも知る人ぞ知るようになってきた”コーロ・ボス・ラティーナ”と”クレモナ・コンソート”のラテンアメリカ・バロックコンサートです。コンサートはサンタッボンディーオ教会でイースター際に向けての公演でした。




 ラテンアメリカは1492年にコロンブスが上陸して以来、スペイン・ポルトガルに300年間支配されたためにヨーロッパのルネッサンス・バロック文化が根強く残っています。現在、クラッシック音楽シーンでもヴィオラ・ダ・ガンバやヴァイオリン、リュートを愛する人が多くヨーロッパ各国で演奏活動や教鞭をとり活躍しているようです。クレモナにもガンバ製作者は数人いますが、みなラテンアメリカの人です。



クレモナのヴィオリスタ・ダ・ガンバのルシアナ
 さてコンサートの内容は、聞き慣れないタイトルをみて期待していたプログラムです。

●有名なドメニコ・ツィポーリ(1688-1726)のオルガンのトッカータ、、チェンバロのサラバンダ、ヴァイオリン・ ソナタ伝統的なイタリアバロック音楽。
 イタリアで生まれた彼はイエズス会の音楽家としてラテンアメリカにヨーロッパ音楽を広めた人です。

●ボリビアのそれぞれ作者不明の3曲


●メキシコのアントニオ・ロペスの”de dolor y pena”(痛みと苦しみ)


●ペルーからHANACPACHAP CUSSICUININはどこかで聴いたことのある懐かしい旋律です。この曲はミュージシャンからのレクチャーによるとラテンアメリカにおいて出版された現存する最古のポリフォニー音楽だそうです。1631年にペルーのリマでケチャ語で書かれました。


 



中央がテノーレ・指揮者のマキシミリヤーノ、右はゲストのソプラノのリナ








合唱、ガンバ、ギター、太鼓などはルネッサンス・バロック音楽の象徴
 そして最後に現代の曲、アルゼンチンの巨匠アリエル・ラミレスのミサ・クリオージャです。
力強くリズミカル、イタリアの教会コンサートでも熱が伝わってきました。
 1964年に作曲されたこの曲はヒスパニック民族音楽にキリスト教の詞を加えたもの、今回のコンサートの指揮者アルゼンチン出身のマキシミリヤーノ・バニョスさんがアンコールでもう一度歌い上げた名曲です。プログラムによると、ナチズムの時代に囚人を助けていたドイツの二人のシスターにささげたものだそうです。






クレモナタイプのガンバはほとんどチェロの形
 実はこのコンサートで使われていたガンバこそ昔同居していたメキシコ出身のカルロス・ピネーダのクレモナ風ヴィオラ・ダ・ガンバです。コンソートのヴィオリスタ・ダ・ガンバ、ルシアナが奏でていました。あまり知られていませんが旧クレモナのアマティ、ストラディヴァリなどのガンバも現存しています。
 同居していた時期にカルロスやアルゼンチンの人とバロック楽器やガンバの話でもりあがっていたのを思い出します。
 そして4本のガンバとヴィオローネでの構成でしたが、実は全ての弓は小生の友人でるマリーイヴの作でした。




 今回のコンサート、実は映像化している様なので出来上がり次第UPしたいとおもっています。この曲、小生は実に気に入っていて、他のグループですがyoutubeにありましたのではさんでおきます。ぜひ聞いてみてください。










2.27.2013

『日本にも行きますよ♫』


haja&Chi
イタリア ヴァイオリン チェロ 作家
永石勇人 清水ちひろ

 劇場テアトロ・ポンキエッリは、毎年秋から春にかけて数々のコンサートやオペラ、クラシックバレエ、ダンスの催し物で賑わいます。



テアトロ内の10番ボックス席
 劇場の歴史は古く、さかのぼる事1747年…当時の貴族からなるグループが街に仮のホールなどの代わりとなる劇場を寄付する事を決めたことから始まります。初めの劇場は当時の他の木製劇場によくあった問題、火事により1806年に失われてしまいました。その後何度もの改修、修復、再建を経たのですが1824年再び火事にみまわれます。幸運にも最小の被害ですんだためすぐに修復、再開することができたそうです。




VIP用の正面ボックスを拝借





 劇場の名前は我らがクレモナを代表するオペラ作曲家アミルカレ・ポンキエッリから名前を取って『テアトロ・ポンキエッリ』となりました。
クレモナ市営になったのは1986年からで今日もたくさんのクレモネーゼにクラシックのみならず多くの演目を楽しませてくれる憩いの場となっています。

 





●昨晩2月25日にアントニオ・メネセス(Vc)とオルガ・ザドロツニューク(Pf)のデュオがポンキエッリで演奏しました。

プログラムは;


 1:シューマン アダージョとアレグロ op.70
 2:ミュラー(1964-) チェロとピアノのためのソナタ2番(2011)
 3:ヴィラ・ロボス ブラジル風バッハ 2番
 4:フランク ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(チェロ、ピアノヴァージョン)


 エンドピンを『ストンッ!!』と舞台に刺したら始まりの合図です。元々独奏ホルンとピアノのために作曲された曲で、ゆっくりとホール全体に響く優しいチェロとピアノ。コンサートの導入には文句無しのシューマンでした。

 2曲目は変わって現代曲。スイスの作曲家でチューリッヒのコンセルヴァトーリオにてチェロを学び、作曲家に転向したミュラー・ファビアンの作品。プログラムには「私の作曲活動の源はアルプスの自然と民族音楽への情熱からきています。一楽章のテーマを私は『アルプスのメロディーの感覚』と呼びたいが、とりわけこのソナタは二人の制作依頼者のために捧げるソナタで、主題のきっかけはMenesesの母音よりA-E-E-Es、伴奏のピアノはChristine e Federic Bodinの頭文字C-F-Bから始まります。」と彼の言葉があります。      流れるようなチェロの主旋律、2部のロンドではリズム遊びのようなピアノとの掛け合いが印象的でした。演奏後、メネセスが客席を見渡しどなたかを探す素振りを見せたかと思うと…舞台にミュラー本人が登場!作曲家と演奏家が同じ舞台に並ぶのは珍しく、聴衆も盛大な拍手でお迎えです。

作曲家ミュラーのHP▶ http://swisscomposer.efat.ch

 3曲目はブラジル風バッハの2番。3部構成の最後「カイピラの小さな汽車」はコンサート必聴です。汽車の出発から停車まで躍動感あふれるリズムで、「心躍る」演奏にすっかり魅了されました。

 最後はフランク。これも日本では多くの演奏家による音源がたくさんありますね。メネセスのフランクは全体的にパワフルだけど優しい仕上がりで、2部のアッレグロが終わるとあまりの出来に思わず拍手がわき起こりました。最後のアレグレットの高音域は弦楽器のキリキリ張りつめた音ではなくまろやかで、なおかつ伸び伸びと歌い上げていました。




演奏会後メネセスさんと1ショット♪と、偶然入った作曲家ミュラー氏
 コンサートは大盛況のもとアンコールに2回応え、無事終了。演奏会後に初めての楽屋口、5分前まで舞台の上で演奏していたチェリストさんを目の前に緊張しながら話しかけます。お疲れのところ、快くサイン、写真に応えて頂きました。イタリア語が堪能で落ち着いたトーンで「日本の方ですか?3月には東京や札幌に演奏しに日本にも行きますよ♫」とメネセスさん。もしかしたら皆さんの最寄りのコンサートホールへいらっしゃるかも?ぜひコンサート情報をチェックしてみてください。


メネセスのHP▶http://www.antoniomeneses.com 



 
 メロディーのクライマックス直前になると右足がひょいっと前に出て収束と共にスススッと元の位置に戻る所が見ていて微笑ましいメネセスさんでした。